永遠のライバル

私は鳥類が苦手です。
食べるのは好きです。
生きているのがダメです。

なぜダメなのか?

それは鳥類が私を嫌っているからです。

これまで私と鳥類とのめくるめく戦いがありました。

はじまりは私が6歳のとき。
近所に開店休業状態の釣り堀がありました。
私はたびたびそこに侵入し、
勝手に釣り糸をたれ、勝手に魚を獲っていました。

ある日。
いつものように釣り堀に行くと、
私の身丈ほどあるニワトリ
(たぶん恐怖による誇大イメージ)
が、私に襲い掛かってきたのです。
泣きながら逃げ帰りました。
まずは一敗。

次は17歳のとき。
学校帰りに立ち寄った白山公園(新潟市)でのこと。
ベンチに座り、スナック菓子を食べていたら
わらわらとハトが集まってきました。
私はあまりの数に身動きがとれなくなり
その場にフリーズしました。
これで二敗。

これまでの人生、鳥類に負けっぱなしです。
しかし、その日はついにおとといやってきたのです。

朝、家を出て車を走らせました。
そこは両側が草地のまっすぐな私道。
真正面からカラスが私の車めがけて飛んできました。
まさにタイマン一騎打ち。
カラスは翼を広げたまま真っ直ぐに飛んできます。
ブレーキをかけたりハンドルを切れば負けです。
私はスピードを緩めることなくカラスと対峙しました。
さぁさ、どうなる!?

私の心にエルガー作曲「威風堂々」が流れました。
そうです。せきね、念願の初勝利!
カラスは飛ぶ高度を上げ、去っていったのです。

現在、私の1勝2敗。
せきねVS鳥類の戦いに終わりはない。