2 Rhythm シンガポール特派員リポート

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シンガポール切手博物館

世界初の切手「ペニーブラック」

世界初の切手「ペニーブラック」

レースが施されたフランスの切手

レースが施されたフランスの切手

初代デザインの現役ポスト

初代デザインの現役ポスト

皆さん、こんにちは。先日、シンガポールの切手博物館を訪れました。今日はその様子をレポートしたいと思います。
1995年にオープンしたこの博物館はフォートカニングパークのエントランス近くに位置します。2階建てのコロニアル様式で元々この建物は英国系中国人の学校として使われていました。この博物館は東南アジアで最初に出来た切手博物館だそうですよ。

ここでは常設展示の他に様々な企画展も開催されていますが、まずは常設展のご紹介をします。
1階にはオレンジ、パープル、グリーンの部屋がありそれぞれ切手の概念やシンガポールの切手の製造過程、世界の切手コレクションが紹介されています。
1840年にイギリスのパースで発行された世界初の切手『ペニーブラック』や京都の重要文化財をモデルにした日本の切手、シンガポールの独立を記念して作られたものなど貴重な切手を目にする事が出来ます。
シンガポールでは年に数百万もの切手が発行されていますが、その全てがシンガポーリアンによってデザインされています。切手のデザインは国の文化的特徴を表すものであり、そのクオリティーは国の芸術やグラフィック技術のレベルを象徴するというのがその理由だそうです。
2階のヘリテージルームではシンガポールの切手のデザインソースとなった伝統的な装飾品や日用雑貨と、それを元に作られた切手を実際に見る事が出来ます。伝統芸能であるライオンダンスやドラゴンダンスの伴奏で使われるダグという太鼓は1968年に$10切手のデザインとして使われました。
他にも興味深かったのが、世界各国のポストのミニチュアがずらりと並んでいる展示コーナー。やはり赤いポストが多いですが、中には緑や黄色のポストもありました。
シンガポールのポストも時代によって変化しており、初めは日本と同じような赤い円柱のポストでしたが、1971年には黄色い四角型、11年後には形は同じでオレンジ色に白とグレーがポイントになるようなカラーリングに塗り替えられ、現在は白いポストになっています。
ちなみに、博物館の入口には赤い円柱型のポストが設置されており、これは現在も使われている唯一の初代のポストです。

さて、次は今回開催されていた3つの企画展についてのご紹介。ひとつは今年の干支は午ということで、『馬』をテーマにしたもの。
国境を越える際は馬もパスポートが必要だった事、昔はポストマンは馬に乗って手紙や小包を配達していた事など、人間と馬との関係や歴史について学ぶ事が出来ます。
もちろん、馬がモチーフとなった世界中の切手も展示されていましたよ。
ふたつめは『スパイス』をテーマにしたもの。世界最大の港であるシンガポールには昔から様々なスパイスが近隣諸国から集まり重要な存在となっていました。
コリアンダー、シナモン、クローブなどの他にも沢山のスパイスが紹介されており、これらの植物が描かれた色使いの美しい切手を目にする事が出来ます。
そして、個人的に一番魅力を感じたのが『珍しい切手』の企画展。何が珍しいのかというと、その加工技術。
細かいビーズを使って描かれたもの、マザーオブパールと呼ばれる貝殻を使った加工、花の種を貼付けたオランダの切手、暗闇で光るように加工された切手、コルク素材で作られたポルトガルの切手、レースが施されたフランスやスイスの切手など。他にもこすると香りがするコーヒーが描かれたポルトガルの切手や、モロッコのローズの切手、なめると味がするチョコレートのデザインのベルギーの切手などユニークな切手が勢揃い。
印刷技術の発展に伴い、様々な方法で独創的なデザインを表現する事が可能となり、この様な切手が生まれたそうですが、それはもうアートの世界。

今回、実は切手好きな友人に薦められて初めて切手博物館という場所に足を踏み入れたのですが、小さな切手一枚がこんなにも奥深いものだとは思いませんでした。各国の歴史や文化、技術を垣間みる事が出来るまさに『世界の窓』と言えるのかもしれませんね。

さて、今回がシンガポール特派員最後のレポートとなります。皆さんにシンガポールの魅力を伝えていく中で、新たな発見や驚きもありとてもいい勉強となりました。
どうもありがとうございました。


シンガポールの医療事情

皆さん、こんにちは。
シンガポーはヘイズ(インドネシア・スマトラ島の野焼きなどによる煙害被害)に悩まされる時期になりました。スモッグがかかっている日もあり、焦げ臭いにおいが漂ってきます。雨が降ると一時的に空気がきれいになりますが、雨期が終わってからのここ数ヶ月間、ほとんど雨が降っていないので心配です。昨年のように深刻な状況にならないといいのですが...。

さて、今日はシンガポールの医療についてのお話をしたいと思います。
シンガポールに来て間もなくの頃、何度か病院に通う中で驚いた経験がいくつかありました。その一つが、内視鏡検査の際に全身麻酔をするのが一般的だという事。
日本でも最近では、鼻から内視鏡を入れて行う方法などもあり以前より楽に検査出来るようになりましたが、意識のある中で検査をするのが常識ですよね。
こちらでは手術着に着替え、キャップもかぶり、ベッドに寝たままの状態で手術室に運び込まれます。今からどんな大手術が行われるのかというような大袈裟な雰囲気。日本の胃カメラ検査と違うのでかなり驚きました。手術室で全身麻酔をされ、気がついた時には病室のベッドの上。検査は終わっていました。
他に予防接種に関しては6種混合ワクチン(3種混合にHib、ポリオ、B型肝炎ワクチンを加えたもの)もシンガポールでは認められています。

医療制度に関しても大きな違いが見られます。
例えば日本には国民健康保険制度があり、細かく保険点数が定められているのでどの病院に行っても料金は一律です。
しかし、シンガポールは自由診療を行っているため費用は病院によって異なります。また日本の健康保険制度の代わりに医療積立制度があります。年齢によって率は変わりますが、全ての勤労者は毎月の給料から個人の口座に積立てをするのが義務化されており、雇用者側もこの費用の一部を負担しています。この口座はCPF局(中央積立基金)によって管理されており、診察費や薬代などはこの積立てから支払います。
入院や大病などで高額な医療費が必要になり、この積立金でカバーできない場合に備えて加入する保険制度があったり、低所得者など医療費の支払いが出来ない人への最低限の医療は政府によって保証されていますが、基本的には全額自己負担となっているのが日本と大きく異なる点です。

また、医療サービスを受ける目的で他国へ渡航するメディカルツーリズムに関しても、タイに続いて多くの患者を受け入れています。
国策として政府が積極的に取り組んでおり、また優れた医療技術を持っている他、ホテル並みのサービスを提供するラグジュアリーな病院も存在し、近隣諸国の大富豪もメディカルチェックアップなどでシンガポールに頻繁に訪れているようです。

同じアジアの国でも、これほどまでに様々な違いのある医療事情。国民健康保険に関する問題などがささやかれる中、日本が学べるところもあるように思います。


シンガポールの競馬

今日はシンガポールの競馬場についてご紹介したいと思います。
シンガポールは今となってはカジノも解禁され経済効果をあげていますが、2005年にカジノ解禁が政治決定されるまでは原則ギャンブル禁止の国でした。
そんな中、例外的に唯一認められていたギャンブルが競馬です。競馬場『シンガポール・ターフクラブ』はシンガポールの北部、クランジに位置します。広さ81.2ヘクタールの敷地内には1周2000メートルの芝コースがあり、4層からなるスタンドは3万人を収容できます。一般客はロウワー・グランドスタンドと呼ばれる1階のエアコンのないスタンドか、2階のエアコン完備のアッパー・グランドスタンドを利用出来ます。旅行者であれば$20のチケットを購入して3階のハイビスカス・ルームの利用も可能です。レースは平日は水曜日か金曜日の夕方から、土日はお昼過ぎから始まります。男性はドレスコードがあり、半ズボン、襟なしのシャツ、そしてサンダルでの入場は出来ません。また日本と違い注意が必要なのが18歳未満は入場不可という事です。保護者同伴でたとえチケットを購入しなかったとしても、です。
ちなみに我家は軽い気持ちで子供を連れて馬でも見ようかと出かけたところ入口でとめられました。いつか大人だけでリベンジしたいと思っています。

さて、この『シンガポール・ターフクラブ』は160年もの歴史を誇ります。1842年に競馬を愛好するグループによって、前身となる『シンガポール・スポーティング・クラブ』がファーラーパークの湿地帯に設立されました。設立から暫くはメンバーはヨーロッパ人コミュニティーとマレー王族に限定されていたようですが、中国人の富裕層も加わりメンバーは増加、さらに世紀が変わると多くの国民に広がり急激に成長したそうです。しかし第一次世界大戦により競馬は一時下火となり競馬場は戦闘機の基地として使われていた事もあったようです。
1924年に『シンガポール・スポーティング・クラブ』は『シンガポール・ターフクラブ』に改名され、1933年には競馬場をブキティマへ移動。
第2次世界大戦中は競馬開催が中止となりましたが、1947年に再開されてから一般人の間でも人気が高まり、シンガポールの経済発展と共に競馬産業も急成長していきました。そんな中、騒音などの新たな問題が生じたため3度目の移転が決まり、1999年にクランジ競馬場が建設されます。これが現在の『シンガポール・ターフクラブ』となります。
シンガポールの馬主制度は、経済的に競走馬を所有する事が出来る21歳以上の者で過去に破産や犯罪記録がなければ、簡単に馬主登録出来るようです。
また統括機関であるマラヤンレーシング協会に所属する調教師の中には日本人調教師も活躍しています。

競馬に興味がある方、アジアで初めて競馬が導入されたシンガポールの歴史あるターフクラブに足を運んでみてはいかがでしょうか。


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