ヨルダン:ジェラシュのローマ遺跡

ヨルダンのアンマンに到着後、

ジェラシュに向かう前に立ち寄った最初の食事。

ランチには、この焼き立ての薄いパンがついてきました。

ピザみたいに焼いています。

野菜が相当多いことにびっくり!

イスラム教徒が多いので、豚は食べません。

チキン、ラムが中心。臭みもなく、美味しいことにまたびっくり!

街中はアラビア語がいっぱい。

いよいよジュラシュ。

遺跡の前にお土産物屋さんでつかまり

スカーフを買わないかと、頭に巻きつけられ、写真を撮られ・・・

しかし、きっぱり断る(笑)

隊商都市として栄えた「ジュラシュのローマ遺跡」です。

古代ローマ時代の街並みをほぼ完全に残す、ローマ遺跡の中でも貴重な遺跡。

しかも、ヨルダンにおいてペトラに次ぐ巨大な遺跡だとか。

ジェラシュは、紀元前64年にローマの属州となってから、

イスラム軍に侵入される7世紀まで、約700年に渡って隊商都市として繁栄。
全長3.5kmに及ぶ城壁の中には、列柱道路を軸にして、

フォーラムや神殿、劇場、浴場が次々と造られたそうです。

ローマの殖民都市としての地位を得た、かつての栄華が伺えます。
世界に数多くあるローマ遺跡の中でも、

ここジェラシュのローマ遺跡は独特の構造をしたものがあります。
アルテミス神殿。ジェラシュの守護神アルテミスを祀るこの神殿は

耐震構造を備えていてびっくり!列柱の底部を微妙に丸く削って、揺れに強い構造に。

なんでも759年この辺り一帯を襲った大地震は、多くの建築物を破壊、

ジェラシュも80%以上が破壊されたそうです。

今、目にすることができる多くの列柱は、地震で倒れたものを再建したものですが、

このアルテミス神殿だけは崩壊を免れ、2000年前と変わらぬままの姿。

現地の観光客と記念写真。みんなフレンドリー。

ジェラシュがローマ遺跡の中でも重要な遺跡ですが、その割にあまりに無名。

それは世界遺産などのお墨付きがないから。

実は「完全に残している」ということが、

皮肉にも世界遺産登録から遠ざけてしまったとか。

残念なことに、修復の際、セメントなどの化学物質を多用してしまい、

真に当時のままとは言えなくなり、

世界遺産登録の機会を逃してしまったというわけ。

ジェラシュの遺跡のすぐそばまで、現在の新市街が迫っていて、

発掘作業を妨げています。

かなり巨大な遺跡も、実際に発掘されているのはわずか30%未満。

未だ多くの遺跡が新市街の下に埋まったまま。

では、一路、イスラエルとの国境へ向けて・・・

車窓からはこんな風景。